奮闘する三セク鉄道 イセV形(伊勢鉄道)
今回は関西本線の河原田から紀勢線の津を短絡して結ぶ伊勢鉄道のイセV形気動車を紹介します。
2007年(平成19年)の1月に津駅に行った際は、ホームでの撮影だけで列車に乗らなかったのですが、2010年(平成22年)の7月に初乗りを達成しました。この時にもちろん初めて伊勢鉄道線の全線を走破しております。
その前に伊勢鉄道について簡単に紹介していきたます。
伊勢鉄道はもともと国鉄伊勢線を引継いだ第三セクター方式の鉄道会社です。国鉄が名古屋から鳥羽・紀伊勝浦方面を短絡する目的で建設された路線です。
この伊勢鉄道線が開通する前は亀山まで進み、そこからスイッチバックで鳥羽や紀伊勝浦方面に向かっていたのです。もちろん時間的ロスもかなりありました。
伊勢鉄道の開通は国鉄改革期真っ只中の時に行われました。
時は1987年(昭和62年)3月27日です。
その4日後に国鉄は無くなり、新生JRがスタートしたのです。そうした事から当初のダイヤは国鉄時代を踏襲しておりました。
その当時の時刻表を紐解くと1日に10往復の列車でしたが、2010年(平成22年)度現在は、当時のほぼ倍にあたる19往復の列車が走っています。
鳥羽や紀伊勝浦方面の短絡線として誕生した伊勢線だけに、伊勢鉄道に移管されてからもJRからの直通列車が数多く走っています。
今でこそキハ75系キハ85系が幅を利かせてますが、国鉄型のキハ58系キハ82系なども走っておりました。
そうした状況を受け、またJR移行後はバブル景気の影響もあり、かなりJRからの乗入れ列車がありました。
こうした乗入れ列車は伊勢鉄道にとって大きく、JR東海からかなりの通過料金が支払われています。こうした支払金を受け、また更なら列車頻度を高めるべく行き違い設備の補強や複線化などを行っています。こうした施設改良を行うのは三セクとしては非常に珍しい事だと思います。
こうしたJRからの通過料金を徴収し奮闘する伊勢鉄道ですが、伊勢鉄道線内での需要があまり無いのが今後の課題でしょう。特に沿線にはF1レースで有名な鈴鹿サーキットに至近な駅もある訳ですから。ちなみにFIグランプリが開催される時は名古屋からのキハ85系使用の特急「南紀」やキハ75系使用の快速「みえ」が臨時停車を行い、伊勢鉄道に華を添えております。
伊勢鉄道に現存する車両形式ですが、今は最新の「イセV型」です。このイセV型が登場する前には、もちろん「イセT型」や「イセU型」が存在しました。登場当初は国鉄が使用している大型なキハ40系などを嫌い、軽快気動車を使いました。しかし軽快な気動車は陳腐化も早く、いまはイセT型もイセU型も伊勢鉄道には存在しておりません。イセU型などはミャンマーに譲渡されてしまうほどですし。
イセV型は新潟トランス及び富士重工業で製造されました。車体の長さも18mとなり、これまでのイセT型及びU型と比べて2mほど車体が伸びました。また大型化になった事から最高速度も100km/hに引き上げられてます。
従来のイセT型及びU型と比べて20km/hほど最高速度が上がったのです。これはJR東海のキハ75系キハ85系に迷惑を掛けないよう配慮されたのかもしれません。
イセV形の運転台を撮影しました。
こうして見てみると昔の気動車の運転台と比べて、かなりスマートになってますね。これも時代の流れの一つなのでしょう。
車体側面に貼られた諸元表です。この1両での定員は125名みたいですね。意外と乗れるのに驚きです。
現在、伊勢鉄道には4両のイセV型が配置されております。線内での運行のため、あまり数はいらないのでしょう。今後も線内の普通運用に奮闘してくれる事だと思います。


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LAST UPDATE: 2010 11/1
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